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Author:めざ特
某大学を卒業後、超有名メーカーに就職。
数年後、某特許事務所に転職。
10年以上、特許明細書、意見書などの作成業務に従事した後、退所。
現在に至る。

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発明をしよう (1)
「特許を取得するだけなら進歩性を確保すればまず大丈夫」というのが前回までの話でした。ですが、一攫千金につながる特許出願をするためには、進歩性だけでは不十分です。優れた発明と、明細書などの強力な記載が必要です。そこで今回からは、発明の仕方を見ていきます。

 とはいえ、当ブログでは特許取得が大前提ですから、進歩性が重要であることに変わりは無く、発明も進歩性、すなわち未解決の課題を解決することが主眼となります。

 未解決の課題とは、日常(でなくてもいいのですが)、我々が不満に思っている事や不便に感じているもので構いません。特段、目新しい話ではないのですが、必要は発明の母、不便は特許の種なのです。

 掃除、洗濯、買い物、育児、・・・あらゆる所に不便は転がっています。ポイントは、それをガマンしないこと。ガマンを続けると、ストレスが溜まるだけでなく、問題意識も麻痺してきます。「仕方が無い」とあきらめるのではなく、何とか解決できないかと思うことが大事です。

 注意点としては、解決ずみであることをあなたが知らないだけかもしれないことです。知人にさりげなく聞いたりネットで調べたりしましょう。また、特許庁のホームページで出願済みか否かも調べておくといいでしょう。
次へ

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進歩性とは (7)
以前、進歩性を確保すれば、「新規性なし」と「先願あり」にも対応できるといいました。

「新規性なし」は、出願前に頒布された刊行物などと(実質)同じということで、「進歩性なし」はこの刊行物と同じではないが、その差が小さい ということです(差が大きいというためには、未解決の課題を解決できることをいうというのが前回までの趣旨でした)。

「進歩性がある = 刊行物との差が大きい」ということですから、進歩性さえ確保すれば新規性も確保されます。(これと逆の「新規性はないけれど進歩性がある」はありえません。) だから、新規性なしと進歩性なしは同じ対策ができる、というのは分かり易いのではないでしょうか。

 では「先願あり」はどうか。この先願が、本発明の出願時に公開(出願から約1年半すると公開)されていると、この公開公報を刊行物として示すことができるので、拒絶理由が「新規性なし」または「進歩性なし」に替わります。
 つまり「先願あり」は、審査官が「新規性なし」等と通知する際に刊行物として使おうとした公開公報が、たまたま本発明の出願時に公開されていなかったがために通知される拒絶理由だと思って構いません。
 反論するには、構成の違いを主張するのが有効で、更に有効なのが、それによる効果の差を述べることです。だから「進歩性なし」と同じ対策ができるのです。

 ついでに言うと、新規性なしよりも進歩性なしが圧倒的に多いのは、審査官は、大半の特許出願に対して「刊行物との間に違いはあるが、大した差ではない」と認定していることになります。
 以前、悪い例として示した「AをBで解決するものは従来からあった。私の発明は、××という点で、その従来品とは異なる」は、「私の発明は新規性はあるが進歩性は無い」と言っているのと同じで、有象無象の仲間入りです。注意しましょう。 

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進歩性とは (6)
高い山に登ったときや飛行機に乗ったときに、気圧の変化などが原因でなる病気を高度病というそうです。ここではもう一つの高度病についてみていきます。

特許の明細書(請求の範囲を含む)は高度でなければならないという考えが根強くあります。

特許法第2条には『この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。』とあり、第1条には『この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。』とあるので、高度でないと特許庁は保護してくれないようにも読み取れます。

そこで、用語は複雑なものを使う、漢字を多用する、古風な言い回しをする、といったことが広く行われています。もう少し重篤になると、いかにもハイテクという言葉(ブルートゥース、GPS、カーボンナノチューブ、etc.)を使いたがる人も出てきます。更に症状が重くなるとセールスマンが使うような「シナジー効果」「環境にやさしい」「Web2.0」といった言葉まで使い始めます。

 でも、これらは前回まで見てきた進歩性とかなりズレています。くどいようですが、もう一度いいましょう。進歩性で重要なのは、「従来技術にない構成と、それによる未解決の効果」を発明が持っていることです。

 複雑な用語を使っても、同じ役割をするものが刊行物に載っていたら無意味です。「刊行物にはメモリと書いてあるが、私の発明では、識別情報記憶手段だから異なるものだ」と主張しても、刊行物のメモリに識別情報を記憶するなら実質、同じものです。

 そして前にも説明したように、「進歩性なし」を通知する際、審査官は出願前に頒布された刊行物を示すのです。ブルートゥースも、GPSも、カーボンナノチューブも、とうの昔に刊行物に載っている周知の技術です。これらの技術の説明が要るとすれば、これらの技術の問題点を指摘する際です。その問題点を解決できないのなら全く載せる価値がありません。「私の発明はカーボンナノチューブを利用しているから高度だろ!」というのは虎の威を借る狐のようなもので、意味がありません。

「環境にやさしい」も、どうしてやさしいのかを技術的に言わなければなりません。CO2排出量が少ないのか、リサイクルが簡単にできるのか、またそれはなぜなのかを科学的に説明する必要があります。

 このように複雑な用語を使いたがったり、高度な技術用語を使いたがる症状を私は高度病と呼んでいます。こうした記載をしても審査上で全く有利になりませんのでご注意ください。

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進歩性とは (5)
前々回に少し触れた、各社で使われているシートの一例を下に示します。これは発明者が、勤務先の知的財産部門(知財)に提出する書類です。これに基いて知財が検討して「出願OK」となれば自社で出願したり、特許事務所に外注したりします。具体的にどこの会社のということではなく、私がよく目にしたものを簡素化したものです。

20070825162856.gif


「従来の技術」の欄には、今回の発明と同類の装置について、その問題点などを記載します。

「構成の差」の欄には、従来の装置と本発明を比較して、その構成上の差を書きます。

「効果の差」の欄には、従来の装置に比べて、本発明が優れている点を書きます。

以上が発明者が記載する欄で、「知財の意見」の欄には、知財の担当者がこの発明を検討し、出願に値するものかどうかの見解などを書きます。

いちおう進歩性を指向して作られているようですが、このシートには改善の余地があります。というよりも、書き様によっては、特許事務所の明細書作成担当者が混乱するおそれがあるシートとなっています。

どんな書き方をされると困るかと言うと、・・・

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進歩性とは (4)
前回まで3回に分けて、進歩性を確保する手法について説明しました。

もう一度まとめると、

従来技術にない構成と、

  それによる課題の解決が重要


ということです。

実は、進歩性を確保する手法はもう一つあります。それは、課題の共通性、機能・作用の共通性、技術分野の関連性といったものの無さから、従来技術との違いを述べるという手法です。本ブログでは、この手法をパターンB、前回まで解説した効果を用いた手法をパターンAと呼ぶことにします。

しかし、このパターンBは難しいのです。「従来技術と比べて、さしたる利点はない(あるならパターンAにすればいい)けれど、作用(等)が全く異なるから進歩性がある」と主張することになります。

まず、発明が難しいです。パターンBで特許をすんなり取得できる発明は、
 ・従来技術に比べて格別優れている点はないが、動作原理などが従来技術とは全く異なる装置を開発した
 ・現段階では何に使えるか全く不明だが前代未聞の不思議な物質の開発に成功した
等の場合でしょう。

 本ブログは一攫千金を目指す個人発明家や、知的財産部門にまで手が回らない小さな企業を対象にしています(もちろん、それ以外の人が読んでいただいても結構だし、十分参考になる内容にしているつもりです)。こうした方々が上記のような発明をするのは極めて難しいです。大企業の基礎研究所とか大学等の研究機関でないと開発は無理でしょう。私は東証一部上場企業の発明の明細書も数多く書きましたが、パターンBで書いた発明はありませんでした。全てパターンAです。

 また、審査段階でも難しいです。特に意見書の場合、審査官が既に「進歩性が無い」と認定しています。効果を発生させること無く(発生するならパターンAにすればいい)、作用等を変更するための補正をするのは難しいので、補正なしで反論することになります。これは審査官に「貴方の認定は誤っている。もっとよく読んでくれ」と言っているようなものです。これでは心証が悪いでしょう。
 私は、効果がろくに言えないので、仕方なくパターンBの意見書を書いたことがありますが、案の定、特許を取得できませんでした。

 ですから、前回まで説明したとおり、パターンAの主張ができるような発明をし、明細書を作成しましょう。

進歩性とは (3)
進歩性がある発明をするためには、次のシートを使いましょう。

20070823131257.gif


Aには、従来技術が抱えている課題・問題点を書きます。その4行下にA’がありますが、ここにはAと「てにをは」が違う程度の同じ語句を入れます。

Bには、本発明が備える特徴的な構成を入れます。一つでなくても構いません。
(本発明は)甲と乙と丙(を備えている。)等と入れてもいいのです。

前後しますが、先程説明したA’の部分で、この課題が解決することをいいます。Cでは、なぜBによりAが解決されるのかを説明します。この作用やメカニズムを解明できなければ、代わりに実験データを示しても構いません。「(理由は不明だが)甲と乙と丙をa:b:cの割合で混ぜてできる物質によれば、表1に示すように課題Aが解決する」としてもいいのです(ただし、甲、乙、丙やa,b,cは実際には具体的な名称や数値でなければなりません。そして当然ですが「表1」を示す必要があります)。この場合、Cの後にある「という作用により、」の語句は削除して結構です。

この「課題Aが解決する」というのが前回説明した効果です。「本発明には課題Aを解決するという効果がある」というわけです。

前回の説明によれば、Bは従来技術(刊行物)に無いもののはずですが,これは、最後の「現在、この課題を解決できるのは、本発明以外にない」という行で担保します。「従来、この課題が未解決であった以上、(少なくとも)本発明に類する装置で、Bを備えたものは無かった」と言うわけです。

文字が欄に収まりきらないとか、スカスカになるのは構いません。空欄を作らないことが重要です。

このシートは進歩性の有無の判定にも使えます。完璧に判定できる訳ではありませんが、シートの空欄を埋めることができないなら、権利化は難しそうだ、などと判断できます。

次回は進歩性を主張するもう一つの方法について。 

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進歩性とは (2)
今日は、進歩性なしの認定に反論する意見書についてです。

 発明をしたりその明細書の書き方を説明するのに、なぜ前回の拒絶理由通知や、今回の意見書を見る必要があるのか、という疑問もあるでしょう。
 実は、進歩性なしの認定に反論する意見書と明細書は、本質的に同じなのです。違いは、書式、請求の範囲の広さ、図面の有無、明細書の方が発明の記載が詳しいことくらいです。「全部ちがうじゃないか」と言われるかもしれませんが、従来の技術(引用文献)と比較して、本発明のメリットを主張する点で、両者は全く同じなのです。
 だから進歩性なしに反論する意見書を見ておけば、進歩性を確保しやすい明細書(請求の範囲を含む)を書いたり、進歩性のある発明をしたりする際に役立つのです。

では、前回の拒絶理由通知に対して反論を行う意見書を見てみましょう。

20070822155306.gif


実際には【出願人】や【代理人】等の欄もありますが、ここでは省略しました。また1行の文字数も実際には異なります。

A欄で、審査官がした認定の確認をします。

B欄で、本発明の要旨を示します。この発明では、請求項1を補正して「□□」という構成を追加しています。なぜ補正をするかというと、審査官が特許請求の範囲(請求項1)に対して進歩性が無いと言ったからです。請求項1の記載を変更することにより「進歩性なし」の認定を解消させる訳です。

補正をするには、別途、手続補正書を提出するのですが、ここでは取り上げません。

C欄では本発明による効果を説明しています。ここでいう「効果」は審査官が示した引用文献に無い利点のことです。

D欄では審査官が示した引用文献(刊行物)に、(3)で説明した効果が無いことを主張します。補正により請求項1に□□を追加するだけでは、「□□を設けるのも当業者にとっては容易だ」と言われるかもしれません。
 そこで、本発明は□□を備えているので、引用文献にはない効果がある、と主張します。「□□を設ければこんな効果が得られるのに、なぜ□□が書かれていないのか。それは□□を設けるというアイデアに思い至るのが容易ではなかったからだ。つまり進歩性が無いというのは誤りだ」という訳です。

E欄で結論(拒絶理由が解消したこと)を言います。

注意点としては、□□という構成は、本発明の明細書などに記載されている必要があることです。記載されていない構成を追加すると「不適法な補正」という別の拒絶理由が発生してしまいます。

進歩性なしに反論する意見書を作成するポイントをまとめましょう。

 1.どの刊行物にもない構成を本発明の中

   から探し出す

 2.その構成を特許請求の範囲に追加する

 3.その構成による効果を主張する

次回は、進歩性のある発明の仕方や、進歩性の有無の判定方法を取り上げます。

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進歩性とは (1)
本ブログでは、進歩性を正面から攻めるのではなく、特許庁が「進歩性なし」をどのように通知してくるのか、そしてそれに対して意見書でどのように反論すればいいのかを見ていきます。 (なぜ進歩性(特許法第29条第二項)が重要かはこちら

今日はまず拒絶理由通知です。
進歩性なしの拒絶理由通知は以下のようなものです。実際には「拒絶理由通知書」の前に発送番号や発送日が書いてありますが、省略しました。


20070821132525.gif



まずA欄。ここには、この拒絶理由通知は、出願番号が特願2003-12XXXXの発明に対して発送されたものであることが示されています。そして適用条文が拒絶理由を示しています。つまり第29条第2項というのが進歩性なしに対応しています。(このA欄にはこの他にも起案日、審査官の名前、出願人などが示されますが省略しました)

進歩性なしとは何ぞや というのがB欄に示してあります。要するに「この発明は、出願前に周知となっている技術に基いて簡単に発明ができたものである」ということです。

その周知の根拠となる刊行物が、E欄に示してあります。引用文献1が特開2001-23XXXXで2001年に公開されたもの、引用文献2が特開2002-34XXXXで2002年に公開されたものなので、本発明が出願された2003年(特願2003-12XXXX)には、いずれも周知であった、と言うわけです。

 ところで、発明は複数の請求項に分けて出願されることが多いです(請求項については後日あらためて説明します)。 そして拒絶理由の有無は、請求項ごとに審査されます。どの請求項に拒絶理由があるのかを示すのがC欄です。この欄にはその拒絶理由の根拠となる引用文献はどれかも示されます。

D欄には、進歩性なしと認定した具体的な理由が示されます。

進歩性なしの拒絶理由通知をまとめると次のようになります。

 1.進歩性なしは各請求項に通知される

 2.出願前に発行された刊行物が示される

 3.その刊行物に基いて容易に発明できたと

  認定される


こうした拒絶理由通知に反論するには意見書を提出します。これについては次回。 

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特許庁のホームページを使おう
今回は「特許庁のホームページ」の使い方を簡単に見ておきましょう。といっても、ここで紹介するのは特許電子図書館だけです。これ以外は私自身もあまり使ったことが無いです。

 まずはアクセス。検索エンジンで「特許庁」と検索すれば、一番上に特許庁ホームページが表示されます(URLに特許庁と入れても出てきます)。

 特許庁のホームページを表示させると、左の中ほどに「特許電子図書館」という表示があると思います。

 そこをクリックして特許電子図書館のページに飛ぶと、その中央に「初心者向け検索」「商標検索」「特許・実用新案検索」などとメニューが並んでいると思います。

 当ブログで扱うのは特許だし、「初心者向け検索」は物足りないので「特許・実用新案検索」をしましょう。ここにマウスのカーソルを合わせると「特許実用新案DB」「特許実用新案文献番号索引紹介」などのメニューが表示されます。ここではその下にある「公報テキスト照会」をクリックします。

 すると、発明の名称出願人から検索するための画面が表示されます。ここでは発明者から検索してみましょう。昨年10月に「当時小学生の山本良太君が、傘を忘れるのを防止する装置で特許を取得した」というニュースがあったので、この公報を見てみましょう。

 まず、上から4番目の「出願人/権利者」のプルダウンメニューをクリックして「発明者」にし、その右の欄に「山本良太」と入れて「検索」をクリック。すると検索ボタンの上に「ヒット件数24」と表示されます(2007/8/20時点。以下同様。今、実行すると件数はもっと多いかもしれません)。

 ここで「一覧表示」をクリックすると、特開200?-??????という番号と発明の名称が24件表示されます。よく見ると、その中に「特開2005-143568 忘れ物防止装置」というのがあります。これ以外に山本良太君の発明らしきものが無いので、この番号をクリックします。

 すると、公報の内容が表示されます。【発明者】を見ると山本良太君の名前があり、代表図面に傘を用いた装置が表示されているので間違いないでしょう。画面の左の水色の部分に「書誌+要約+請求の範囲」、画面の右に代表図面が表示されます。「詳細な説明」をクリックすれば明細書の詳細を、図面のプルダウンメニューを操作すれば他の図面も見ることができます。

 このように、特許電子図書館を使えば、特許を取得できた明細書や図面を簡単に見ることができます(取得できなかったものも見られます)。 しかもタダで。自分の発明を出願する際に大いに参考になるでしょう。

 さて、いよいよ次回は進歩性です。はっきり言って難しいです、コレは。なにしろコレさえクリアすれば、ほぼ間違いなく特許を取得できるのですから。 

 そんな進歩性を、当ブログでは分かりやすく、そのカンドコロをずばり突きたいと思います。とはいえ、1回の記事で説明するのは無理なので、6,7回に分ける予定です。ご期待ください。

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進歩性が重要な理由
私が約10年間で受けた拒絶理由の内訳は下図のようです。「11.当業者が実施できる程度に書かれていない」と「12.特許請求の範囲の記載が不適切」はまとめて「記載不備」としました。

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進歩性なし」が圧倒的に多いのが分かります。 図示されていない拒絶理由(例えば「10.条約違反」)は、それらが全く来なかったからです(番号は前回の記事を参照)。

「記載不備」の多さも目立ちますが、この拒絶理由は、適切な発明を、特許事務所に書類作成を依頼して出願した物であれば、補正により、ほぼ100%解消できます。

 また「新規性が無い」と「先願あり」は、「進歩性なし」とほぼ同じ対策が可能です。「不適法な補正」は補正を行わないと来ない拒絶理由なので出願の時点では関係ないし「発明ではない」は滅多に来ない珍しい拒絶理由なので殆ど心配ありません。

 ちなみに拒絶理由が全く無いもの(拒絶理由通知が来ないもの)は全出願の2%前後です。だからこのグラフが、そのまま各拒絶理由が来る確率を表しているといっても構いません。

 以上から、

進歩性を確保すれば特許を取得できそうだ

と言えます。

審査官から「進歩性なし」(特許法第29条第二項)と言われたらどうすればいいかはこちら

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拒絶理由
おさらいしましょう。発明の内容に拒絶理由が無ければ特許庁の審査をパスできます。

以下がその拒絶理由です。 (49条)

 1.不適法な補正 (17条の2第3項)
 2.日本に住んでいない外国人が出願した (25条)
 3.発明ではない (29条第1項柱書き)
 4.新規性なし (29条第1項)
 5.進歩性なし (29条第2項)
 6.先願あり(同じ発明が出願ずみ) (29条の2、39条第1項、39条第3項)
 7.公の秩序などを害するおそれがある (32条)
 8.共同出願すべきものをしなかった (38条)
 9.同じ発明が同じ日に出願されている (39条第2項、39条第4項)
 10.条約違反
 11.当業者が実施できる程度に書かれていない (36条第4項)
 12.特許請求の範囲の記載が不適切 (36条第6項)
 13.2出願以上にすべきものを1出願にした (37条)
 14.外国語出願である場合の注意事項違反
 15.発明者が出願人から特許を受ける権利を承継していない


分かりやすさを優先させたので若干不正確な表現になっています。
「6.先願あり」は有名でしょう。 ときどきクイズで「9.同じ発明が同じ日に出願されている」が出ます。

これらの1つにでも該当すると、特許取得は不可能です。これら全てをクリアするのは難しそうですが、出願の段階で注意すべきは3つくらいです。適切な発明を特許事務所に頼んで出願するなら実質1つでいいです。
それは「5.進歩性なし」です。つまり進歩性があれば、発明は特許されるのです。

次回は、なぜ進歩性さえあれば良いのかについて説明します。

発明から特許取得までの流れ
発明で一攫千金を狙うには、必ずしも特許を取得(登録)しなくてもいいのですが、当ブログでは特許取得することを前提にします。

まず発明ありきで、それで特許を取れるよう努力するのも手ですが、それよりも、特許を取りやすい発明をする方が何かと有利です。そこで、特許を取りやすい発明について説明します。

下に示すのは、発明から登録までの大まかな流れです。ここでは、そのよくあるパターンを示しました。

20070915172112.gif


で示したのが発明者側がすること、で示したのが特許庁がすることです。

上に示したように、特許を取得するには、特許査定を受けて所定の金額を納めればいいことになります。では特許庁は、どういう場合に特許査定をするのか。

それは、発明の内容に拒絶理由がない場合です。拒絶理由とは、「その発明を特許として登録するのを特許庁が拒否する理由」と思ってください。これが無ければ特許庁は特許査定します。

なんとも後ろ向きですが、これが現実です。次回はその拒絶理由について見ていきます。

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はじめまして
某特許事務所で、10年以上にわたり、特許庁に提出する色々な書類を作成していためざ特といいます。よろしくお願いします。

特許に関する本、いろいろ出ていますね。でも私に言わせると、物足りない気がします。一般論に終始したり、肝心カナメのことを書いていなかったり。
さすがにウソはありませんが、私にはノウハウの出し惜しみをしている気がするんです。

そこで当ブログでは、勇み足になるのを恐れず、10年あまりの特許事務所勤務で、私が得たノウハウを、思い出せる限り公開します。この業界を去った今では、宝の持ち腐れですので。そしてあなたの発明でより有利な出願ができるようにサポートします。

「オレ、発明なんてしてないよ」

「発明しようにも簡単にできるものか」


ごもっともです。そこで当ブログでは発明の仕方も提案します。そして表題にもあるように、一獲千金を目指します。宝くじと異なり、発明なら努力次第で「大当たり」の確率を高めることができます。当ブログにお付き合いいただければ一穫千金への近道ができるでしょう。

 その他、どなたが読んで下さってもいいのですが、次のような方がお読みいただくと、特にお役に立つでしょう。

 ・自分の発明で特許出願をしたい個人発明家
 ・特許事務所の言うことに納得がいかない人
 ・工業所有権まで手が回らない小さな会社の経営者

 それでは次回からノウハウの説明を始めます。読んでくださりありがとうございました。

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