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Author:めざ特
某大学を卒業後、超有名メーカーに就職。
数年後、某特許事務所に転職。
10年以上、特許明細書、意見書などの作成業務に従事した後、退所。
現在に至る。

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進歩性を認めさせる2
 前回のバルブ開放手段に対して、「バルブ開放手段を設けることも当業者ならば容易だ」と認定する審査官がいるかもしれない。容易なら本発明は進歩性が無いことになり、特許として認められない。出願当時に未解決だった課題(Aとしよう)を、バルブ開放手段により解決できるなら、これは不当な認定だと思うが、こんな審査官がいるのも残念ながら事実だ。

 こうした事態が起きないように第2の提案をする。それは、「構成要件の細分化」だ。バルブ開放手段は「タンクAに貯蔵された液体の温度が60度以上になったときにバルブを開放する」ものであったが、これを例えば、「タンクAに貯蔵された液体の温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段により測定された前記温度が60度以上になったか否かを判定する判定手段と、判定手段により、前記温度が60度以上になったと判定されたときにバルブを開放する開放手段」の3つに分ける。
 たとえそれらが一体不可分のものであっても分けて構わない。上記例では、判定手段と開放手段は一つのプログラムにて実現されているかもしれないが、その場合も、そのプログラムのフロー図などを示し、「図内の処理Bが判定手段に相当し、処理Cが開放手段に相当する」などと書いておけばいい。

 このように構成要件を細分化すると、公知技術から本発明を構成するには、構成要件が3つも不足していることになる。審査官が「3つも構成要件を設けないと本発明にならないのか・・・」と思ってくれればシメタもの。課題Aを解決できることを主張すれば、高い確率で登録されるだろう。

 意見書などで「審査官がお示しになった引用文献には温度測定手段が記載されていないので、タンクAに貯蔵された液体の温度を測定することはできません。従いまして温度判定手段のように温度が60度以上になったか否かを判定することもできず、まして温度が60度以上になったと判定されたときにバルブを開放するなどということは到底できません。」などと書こう。つまり、アレもできない、コレもできない。課題Aを解決するなど絶対できないと書くのだ。

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進歩性を認めさせる1
 審査官が審査基準を無視するとすれば、出願人(発明者)には為すすべがないようにも思える。これから少しの間、審査官がうっかり特許査定をする(笑)ような記載を提案していく。当ブログは、進歩性を確保すれば特許されるという立場をとるから、進歩性があることを審査官に認めさせれば良い。

 これまでにも説明したように、審査官に進歩性を認めさせるためには、審査官が示す引用文献にない構成と、それによる効果を主張するのが有効だ。
 請求の範囲は、複数の構成に分けて書くことが多い。例えば、「AとBとCとDとを備えたことを特徴とする装置」という書き方をよくする。これに対し、機能的記載と言う手法がある。例えば、「タンクAに貯蔵された液体の温度が60度以上になったときにバルブを開放することを特徴とするバルブ制御装置」という記載がそうだ。

 これを構成的に記載すると、「タンクAに貯蔵された液体の温度が60度以上になったときにバルブを開放するバルブ開放手段を備えたことを特徴とするバルブ制御装置」となるだろう。

 広さを確保しやすいという点では抽象的に書くこともできる「機能的な記載」が有利だ(上記例では殆ど差がないが)。だが、機能的な記載は軽い印象を抱かれがちだ。だから、たとえ審査官がサーチした文献の中に、そのものズバリと言うものが見つからなくても、「このようにすることは当業者が適宜なしえる程度のことだ。だから進歩性が無い」と認定される恐れがある。

 これに対して構成的な記載は、バルブ開放手段が先行技術文献の中にないことを認めさせることができる。そしてそのバルブ開放手段による有利な未解決の効果を主張すれば、進歩性判断の審査基準を満たすことができる。杓子定規に審査基準を守る審査官なら、これで特許査定をくれる。

 だから当ブログでは構成的な記載をオススメする。

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