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めざせ!特許で一攫千金
誰も言わなかった?特許書類の書き方
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Author:めざ特
某大学を卒業後、超有名メーカーに就職。
数年後、某特許事務所に転職。
10年以上、特許明細書、意見書などの作成業務に従事した後、退所。
現在に至る。

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要約書
 そういえば、今まで要約書について一言も書いてこなかった。要約書は、請求の範囲、明細書、願書と共に出願時に特許庁に提出する書類で、出願した発明の内容を要約したものだ。特許の成否には関係がないので今まで取り上げなかった。

 公開公報を早く見たい場合は、要約書を400字以内で書く必要がある。公開公報は出願から約1年半で発行されるのだが、400字を超えている場合は、特許庁が職権で要約書を作る(その場合、公開公報には要約に「修正あり」と明記される)。すると、その分だけ公開が遅れる。公開を早めるための制度として早期公開請求があるが、400字を超えている場合は、これも期待できないだろう。

 ところで、要約書の書式は、【要約】の下に【課題】と【解決手段】の2項目を書くことになっている。平成7年ごろまでは【目的】と【構成】の2項目だった。この古い書式では、【目的】に目的を、【構成】に構成をそのまま書く人がいた。「当然じゃないか」という人が多いと思うが、これでは、発明の概要が分からないことが多いのだ。なかには、【構成】に請求の範囲をコピペする人もいた。「詳しくは明細書を読んでくれ」ということだろうが、概要すら分からないのでは要約書の意味がない。目的はいいが、【構成】には「なぜその目的が達成できるか」を書くべきだ(とはいえ、【構成】に構成を書く程度では、職権による修正の対象にはならない)。

 【課題】と【解決手段】に書式が変わったとき、「特許庁もたまにはいい改正をするなァ」と思った。私が特許事務所に勤めるようになってから、審査に都合のいい改正ばかりしていたような気がしていたからだ。この書式なら、【課題】に課題を書き、【解決手段】に、その課題を解決する手段を書くことになるから、発明の概要がよく分かる要約書になる筈だ。

 この改正が行なわれた後、特許庁が「要約書の書き方」をテーマにした講習を行なった。私は参加できなかったのだが、同僚が持ち帰ったそのテキストを見て驚いた。【課題】の欄には「目的を書け」と書いてあったからだ。ときどき、明細書に「本発明は、係る課題を解決するためになされたものであり、○○することを目的とする」と書く人がいるが、その通りだと思う。課題は解決するもので、目的は達成するものだ。 要約書に「目的」を書かせたいなら【目的】はそのままにして【構成】を【達成手段】にすればいいのだ。それとも特許庁は「課題」を「目的」の同義語か外延と思っているのだろうか。

補足
 繰り返しになるが、特許の成否に関しては要約書は関係がない。私は顧客の許可を得て、わざと要約書をいい加減に書いたことがある。どう書いたかというと、【課題】に課題を書き、【解決手段】に「効果」を書いたのだ。効果は課題の裏返しだから、殆ど同じことを書いたことになる。【選択図】を本発明の処理の出力結果を示した図にし、「このような出力が得られるのでこんな効果がある。」という旨を400字以内で書いた。この要約書を読んでも、どうしてその出力結果が得られたか、課題をどうやって解決したかが、さっぱり分からない。私に言わせれば、この要約書の記載は明らかな落第だ。

 この出願の公開公報は発行が遅れたか? 答えはNo。出願の約1年半後に、職権で修正されることもなく、首尾よく公開された。思うに、電子出願が導入されて以降、自動化できる作業は人が介在しなくなっている。公開制度もそうだ。だから、もっとふざけた内容の要約書を書いても、職権による修正は入らないだろう。ただ、要約書や抄録にたまたま目が留まった審査官の心証が悪くなるおそれもあるので、お勧めはしない。
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